魔法使いになりたい

     2010年6月18日




ジブリの話ではないんだけど、同じぐらいメルヘンな話かもしれない。

実は僕の友達に魔法使いがいる。

彼の魔法はシンプルだ。

「最高だね!」と、どんな時でも、笑顔で言い続けるだけ。

どんな時でも。

バカなんじゃないか?ってあなたは思うだろうか?

僕も彼に初めて出会った頃にはそう思った記憶がある。

どんなにしなびたレタスに、ひからびたタマネギのサラダが運ばれてきても、「ヤバいよこれ!スゲーうまいね!こんなにうまくていいのかな?」と目を輝かせる。

他の普通のサーファー達が、波をチェックするとすぐにUターンして家に帰ってしまうような、サーフィン不可能なぐらいに波が小さい日でも、逆に波が大きくても暴風でグチャグチャにつぶれているような日でも、彼は「今までで一番最高なコンディション!」と言って思い切り楽しんでいる。

物事の良い面だけを肯定し続けることが、一体どれほど大きなエネルギーを生み出すか、理屈では想像できても、実際にそれを体験してみないと、そのすごさはわからない。

あたたかく自然な笑顔は伝染する。

彼の笑顔はまさにそうだ。

彼が満面の笑顔で人生を喜べば、どんな平凡な瞬間も「人生で一番楽しい日」になってしまう。

こんな魔法はホグワーツ魔術学校でも教えてくれないかもしれない。

生きていく上で最も大切なレッスンのひとつを、僕は彼から教わった。