surfblog2012 長門市のサーフィン



サーフィン写真






2012年12月31日

今回もリーフRで締めくくれた2012年大晦日だった。

この日、テンションが上がりすぎていてウエットを忘れて海に来てしまったのがOG君だった。 取りに帰る時間はなかったので、カメラで撮影などしながら見学をしていた。 YD君も、他の仲間達もこの日は来れなかった人間が多かった。 そんななかで、僕はKR君AJ君KP君と4人で貸し切りのリーフセッションでかなり盛り上がって3時間ぐらい波に乗りまくった。 KP君はグラブエアーも良かったし、早めのトップカーヴィングからレールトゥレールでそのままスムーズに繋いでリップにもっていく連続技も最高だった。 彼の最近の課題だそうだ。 AJ君はセットの最大の大きさでハードなやつにけっこうエグイポジションでのテイクオフを落ち着いてメイクするのがかなりカッコ良かった。 彼のライディングスタイル全体がより進化していた。 KR君はリップの攻め方が以前とは違っていた。 以前よりももっとむずかしいところに持っていくし、板の返しの

早さはかなり進化しているようだ。 こうして以前とはまったく違う次元へどんどん進化している仲間達に刺激をもらった。

僕も、たくさんの技を練習中だし、そのどれをとっても完成間近とは言えないけれど、今年の目標としては、出来るだけ果敢に攻めて、チャンスがあればどんどんむずかしい技に挑戦していきたいと思う。

講師メモ 2003年




2012年12月29日

この冬の波の上がらなさは10年以上ぶりぐらいじゃないだろうか。

というよりも、大きな波がこんなにあがらなかった冬は記憶にないような気がする。 異常気象というやつだろうか。 それとも、こういうリズムも自然界の長いスパンではあたりまえなのかもしれない。

ところで、二位ノ浜の地形は、これまたここ数年で一番悪いかな、というぐらいにダメになっている。 波打ち際からすぐにドン深になり、砂がえぐれていて、岸から数メートルだというのに立とうとすると足がつかないぐらい深くなり、そのまま深い水がつづいて、ミドルぐらいでやっと少し砂があるのが離れ孤島のようになっている。 きのう入った時も、ミドルでの力のないダラダラのブレイクとインサイドではまったく割れなかったりといった厳しいコンディションになっていた。 まあビーチの地形というのは変化するからこそ楽しいという部分もあるけれど、これほど砂が無くなると、海岸の浸食という問題を考えさせられる。

今日も小波なので同じような状況だろうか。

ところで、今日の予報を見ると、あさっての大晦日にはリーフが出来そうなので、景気良く一年の締めくくりのサーフィンを楽しもうと思う。

この日は仲間みんなも狙って来るだろうし、どんなセッションになるのか今からワクワクしている。




2012年10月25日

いよいよコンスタントに波があるシーズンに突入したようだ。

ここ最近は、シーズン初のリーフRもやれたし、わりと波質の良いビーチなど、良い波乗りを楽しめている。 今日も、二位ノ浜で、胸~肩ぐらいのビーチだったが、なかなかパワーがあり面白い波だった。 僕はすれ違ったが、KP君はリップをしてボードを折ってしまっていたし、インサイド気味のブレイクはパワーがあってクセもある難しいセクションだった。 アウトは、ビーチの右奥へ入るセットが岩だなのあたりからレギュラーへなかなか力強いブレイクをしてくれていて、

アウトで最初少したるめに崩れるセクションはカットバックして、ミドルセクションからインサイドの砂の上にくるとブレイクが速くなりそのあたりでアップスをし、クリーンなフェイスがあればリップにいったり技を狙える楽しい波。 みんなどんどん良いライディングを繰り広げていた。 セットの良い波に一番目立っていたのはAJ君で、最近スタイルも良いし、僕が目の前で見たカッコ良かったライディングは、テイクオフ直後の掘れたショルダーでスラッシュ気味にトップターンを入れたあとアップスで加速して、大きくリップにもっていったヤツだった。 KR君も最近はターンの質がレベルアップしているので、カットバックとかでドライブが効いているとかなりカッコ良い。 そして、KP君にとってのエアーのステージがついに本格的に始まったということが、僕らにとって今シーズンの最大のスペシャルな出来事のひとつになるだろう。 先日もガンガンスピードをつけて次々と空中を攻めるKP君が目立っていた。 OMT君もリップなど縦の動きが良くなっているし、久しぶりに会ったKK君もTD君も良いライディングをしていた。 先日会ったOG君も、久しぶりなはずだけど気持ち良さそうに攻めていた。 今日のYD君は、タルいセクションでの板のしごき方が見ていて上手いなあと思った。 僕は、タルいセクションでの板のさばき方が不器用だと自覚している。 もっとスムーズにそれでいて的確に体重移動をしながらレールを使って加速につなげていきたい。 僕も何度かエアーを狙っていったけど、身体がバラバラで一度思い切りボードの上にヒザから落ちてボードが折れたかと思った。 ビッコを引きながら仕事に行ったわけだけど、こういう痛い想いをすると心が折れてしまう。 それでもまた次のチャンスには懲りずに練習するんだろうなあ。




2012年10月13日

超小波のビーチでもかっ飛べるのか

かなり小さいビーチでサーフィンした。

このシーズンもみんなの進化がすごそうだ。

AJ君はフロントサイドのリップが、KR君はバックサイドのリップが、それぞれ今まで以上に攻める縦のアプローチがカッコ良かった。

SHTさんはいつも通り安定して乗っていた。 僕は失速することが多く技はごまかしのものばかり。 KP君はマニューバのひとつひとつをスピードに乗った流れの中でスムーズにつなげる技術が上がっているので目立っていた。 パワーのない波でのサーフィンはかなり落込むような反省点が残るけれど、だけど、その難しさが面白いと感じてしまう僕は幸せかもしれない。




2012年9月26日

秋のシーズン初のリーフセッション

北東ウネリで久しぶりにパワーのある波に恵まれたリーフのセッションを楽しんだ。 今日は、北東ウネリが、シーズン初の挨拶に来たという感じで、軽い序章みたいなものだから、僕らにとっても目覚まし時計というか、この時期がやってきたんだな、とコンディションをあげていこうという気にさせてもらえる警告音みたいなものだった。 サイズも小さめで、最大のセットでヘッドオーバーぐらいだったが、それでも、一番極上のものは、浅い岩棚で一気に底が無くなり掘れるいつものヤツ、パドルの弱っている今の僕にはテイクオフできない波だった。 Shtさんは多くのスプレーを飛ばし、ITO君も久しぶりにボトムターンが進歩していて、見ている僕もうれしくなった。 KP君は今日もバッチリ良いリップをしていて、KR君はかなりレールワークが進化しているので技のキレが春とは違っていた。 今日一番目立ったのはYD君で、ボードへの体重の載せ方がすごくカッコ良くて、スムーズで力強くて、ライディングに見とれてしまった。 YD君は今日のようなオンショアが強いつぶれている波でも、やはり深いチューブをみんなの見ている目の前で軽々とメイクしてみせてくれた。 僕もずっと夏ののんびりモードだったけれど、この波を味わうと、何かスイッチが入る気がする。

講師メモ2006年




2012年9月16日

サーフィンの厳しさ

8月は小波で遊んだだけだし、夏の間は、あまりガツガツ波がある日を狙っていなかったので、 サーフィンらしいサーフィンは少なかった。 なので、久しぶりに、きのう今日と、冬っぽい北ウネリがオンショアコンディションでブレイクしたのだけどパドルも弱くなってるし、それよりも、サーフィンの体重移動そのものをすこし忘れてしまっている。 今回でまだ使うのが3回目ぐらいの新しいボードに慣れていないというのもあるけれど、どうもライディングがバラバラになってしまった。 波自体も、胸ぐらいのサイズがあっても、パワーが無いセクションが多かったり、水がたまっていて失速しがちなブレイクが多かった。 なので、今日も、普段の修行(波が無くてもパドル、スケボーや筋トレなど)をおこたらないようにしたい、ということが頭にずっと浮かんでいた。 そういい続けながら、忙しさを言い訳にトレーニングをせずに、毎年梅雨から夏には身体がなまってしまい、同じことを繰り返してしまうのだから悔しい。 走らない波では、テイクオフ後、最初のボトムターンからカットバックするけど、水がたまっててレールがズブズブ埋まり、パワーゾーンに戻ったと言うのに、そこからパンピングで叩いて叩いてどうにかつなぎ、そのあとで、またまた水のたまったセクションをふにゃふにゃとアップスしていき、クローズセクションでどうにか弱いリップをしたりという感じ。 長め、4時間ぐらいの1ラウンドで、一本だけ、そういう波の2倍!!ぐらいのスピードに乗る、最高の波に乗れた。 良い波の良いセクションを、適切なターンで走れた結果なのだろうと思う。 その一本のスピードは春以来、数ヶ月ぶりに味わった感覚で、きょうの波のコンディションでは、スピード一点に関して言えば100点満点と言ってもいいカッ飛び方だったので、パドル疲れが一気に元気になった。 でも、それだけスピードにのったのに、技をかけるタイミングを逃してしまい、アップスだけでかなりの距離を走っていき、やっと、最後のクローズアウトセクションで技をかけに行ったのだけど、意外に張ってこなくって、結局中途半端なリップのようなアクションで終わった。 もっと波を見る目があれば、途中のセクションで大技に行けたはずだと振り返ってみると悔しい。

サーフィンはスピードが命だけど、そのことを意識させてくれるような偶然の一本だった。 あれだけ速ければ、難しいトリックもメイクしやすくなるはずだから、やっぱりいつも本当に正確なレールワークと体重移動、そして波を見る目を養いたいと思う。

AJ君は、バックサイドの良い波でカーヴィングからリップにいったライディグングが良かった。 KR君はフロントでリップの攻め方が良かったと思う。 SHTさんの落ち着いたライディングも良かった。 TD君はレールの使い方が進化していたし、YKW君、MNB君、OMT君なども良い波に乗っていた。

ITO君は僕同様に久しぶりなのか、あまり調子が良さそうじゃなかった。 長年やっていても、ちょっと間があくと一気にヘタになるサーフィンは本当に厳しい。 薄暗くなっていくとみんな上がって行き、朝7時から何ラウンドも入った!!AJ君と、4時間しかしていない僕とが、何故か同じように「燃え尽きた~!!」とか言いながら暗くなる夜7時前まで残っていた。

腹が減って、最後の30分は、体力もエネルギーも切れて、波待ち中に、食べ物のことばかりが頭をよぎってたのだけど、僕はこのモードはけっこう好きだ。 何年も前に、デッキが真っ黒で、裏側がピンク色のボードに乗っていたのだけど、そのころにこのモードになった時は、いつも、自分のボードがイチゴチョコに見えてすごい美味そうに思っていた。 浮かんでいる海藻なんかに食欲を感じたこともある。 今日も、薄暗い砂浜を AJ君とフラフラしながら、もう誰もいなくなった駐車場に歩いて戻ってきた。

(ちなみに、家に帰る途中、セブンイレブンで買い食いしたチョコアイスとポテトチップスは死ぬほど美味かった)

講師Memo 苺チョコレート宇宙人サーフボード 2002年




2012年7月24日

久しぶりの大浜 イカ釣り船 ナイター

かなりひさしぶりの大浜でサーフィン

腰~腹ぐらいのウネリが入るが、アウトでダラダラ崩れるセクションではロングボーダーが波を捕らえる。 そのウネリがインサイドの砂で崩れるセクションでショートボーダーが波を捕まえるという感じのコンディションだった。 夕方うじゃうじゃとあれほど多かったサーファーも、少しずつ減っていき、最後はAJ君とJKちゃんだけ。 日が暮れた後もAJ君とそのまま波乗りし続けていたら、イカ釣りの船が何艘も、けっこう岸近くの海まで来て、僕らを照らしてくれるようなかたちになり、ナイターサーフィンを楽しんだ。 サーフィンのためのイベントで照明をつけているような雰囲気で、セットにテイクオフしようとしてる瞬間に、ウネリを裏側から照らすライトが水を透かして輝くと、その中を黒いシルエットのAJ君がテイクオフするという絵はかなりテンションがあがる楽しさだった。

暗くてもリップを決めたりしながら、9時半ぐらいまで満喫した




2012年7月16日

危険なインサイドブレイク~極上バレル

二位ノ浜は土日とすごい波だった。 僕やAJ君、その他にも何人かのボードが折れたこの2日間のビーチセッション。 それぞれのサーファーの波の好みと、サーフィンのアプローチによって両日のコンディションの評価は「最低のダンパー」というものから、「ハードでリスキーだが最高に楽しめるコンディション」というものまで別れる2日間だったと思う。 土曜日の方はサイズは頭ぐらいのウネリが入って来るビーチだが、ヤバいのはインサイドのブレイクの仕方だ。 ミドルやアウトにあまり砂がなくしっかりブレイクせずにエネルギーを奪われずにそのままやってくるウネリがインサイドの急激に浅くなるセクションで茶色く砂を巻き上げ本当に危険なブレイクをしていた。 そんなインサイドのセクションで果敢に攻めて、チューブに突っ込んだりしていたKP君はすごいカッコ良かった。 その場所で普通に横に走って行くだけでも危険というレベルのコンディションだっただけにそういう攻めは本当にすごい。 その日、多くのサーファーはミドルからアウトの波でサーフィンしていたが、インサイドの危険な波をあそこまで意識的に攻めていたのはKP君ぐらいだと思う。 高度の技術さえあれば、一番のポテンシャルを秘めていたのは結局このキチガイじみたライト(レギュラー)のインサイドブレイクだった。 時折ブチ返って来るショアブレイクとぶつかると、なおさらメチャクチャ予測不可能なブレイクとなり、僕もそのインサイドに挑戦したとき、一度掘れすぎた波にテイクオフができなかった時に腹這いのままでしばらく進んで行き、プルアウトしようとした瞬間にリップが岸方向にとんでもない勢いで飛び出して来て、ボディーボードのエルロロをすごい高さで仕掛けるような感じで飛んでしまった。 そして、ほぼそのままの体勢(ボディーボードのような体勢)でボトムに突き刺さった。 運次第で、かなりの大怪我をしてもおかしくない感じで、冷やっとした。 今振り返って思い出してみると、なぜボトムに突き刺さる前に、空中で、身体から離すようにボードを投げ出して、首とか頭とかをガードするとかしなかったのか、思い出せないけれど、もちろん僕だって経験が浅いサーファーではないので、できる限りの対処は瞬間的にしようよしたのだと思うけれど、けっこう予想しないような勢いとタイミングだったのだと思う。 入る前に、YD君が「あのインサイドのレギュラーは注意した方が良い」と言っていた意味がわかった。 彼自身一本危険なワイプアウトがあったようだ。 AJ君はミドル~アウトに入った大きな波でボトムターンのあと、ぽっかりチューブに包まれる一本を見た。YD君もアウトの波でかなりスタイリッシュなクルージングを見せてくれていたし、KR君もNB君もSHTさんもその他みんなも良い波を捕らえていた。

日曜日はサイズこそは小さくなったけれど、それでも昼過ぎぐらいまでは胸ぐらいのウネリが極浅のインサイドにぶつかり、ほぼただのダンパーにしか見えないような速いブレイクだった。 それでも、深い所を余計なブレイクをせずにやってきて、最終的に一気に30センチぐらいになる突然砂のたまったインサイドでダブルアップ以上の掘れ上がり方をするブレイクは最高で、いくら速くても完全に横一列のダンパーじゃないものがいくらでもある。 テイクオフさえ決まればチューブをメイクできる極上の波がいくらでもあるのを何度も見た。 この日も、ホレホレの斜面を落ちるようにしてドロップして、ねじ込むようにグラブでレールを波に食い込ませる最高のテイクオフ技術を見せていたのはKP君だった。 僕は、この日はテイクオフできずに突き刺さるワイプアウト、パーリングの連続で、その自分の限界を超える難しさが楽しくて楽しくて仕方がなかった。 どんどん突っ込んでどんどん波に巻かれていた。 で、ノーズから20センチのところで見事にボードが折れた。 AJ君も一本カッコ良くグラブでテイクオフが決まるかどうかギリギリでやられるのを見た。 すごい掘れ方の波だった。 彼もボードが折れた。 ノーズから折れて、皮一枚で繋がっているようなAJ君のボードが車の中に吊るしてあるのを見てイカの干物?と真面目にコメントしたのはJKちゃんだった。 OGくんも久しぶりに激しいリップを見せつけていた。 KR君も高い打点のリップを繰り出していた。 この日の波乗りで、僕は、フロントサイドは、とにかくギリギリ限界までパドルを続け、身体ごと前に突っ込んでレールを刺しながらドロップする練習を、バックサイドはグラブレールでテイクオフからチューブをメイクする練習をとことんしたいという欲望が今までに無いぐらいに高まった。 それが極められれば、ダンパーでもなんでもない、最高の極上のチューブライディングをこの日は何本も決めることができていたと思う。 それぐらい興奮して、それぐらい向上心がかき立てられる、とことん難しくて、僕の技量の限界を超えていて、それぐらい本当に楽しいコンディションだった。 夕方にはウネリが弱まりショボイ感じになってしまったが、一年間の想い出に残る一日だったと思う。 この日は自分にとって良いライディングはゼロなのにだ。 テイクオフを本気で練習したい! でも、毎回違う課題に燃えて、それを練習したいとイメトレをしていても、次の機会には全く違う試練を経験したりする。 サーフィンってどこまでも奥が深い。

講師メモ2006年




2012年6月30日

この時期にしては波のある日が続いていた

梅雨前線上の低気圧に吹き込む風などで北東の風が吹き続け、6月はずいぶん波のある日が続いたと思う。 とはいえ二位ノ浜の地形の良さはさすがに少し様子を変えてしまった。 最近は、うねりが良くても地形と合わずにブレイクが悪い日が時々ある。 先日も、わりとサイズのあるウネリがけっこうキレイにブレイクしているように見えたのだが、実際に入ってみるとブレイクに力が無く、ねじれたり開いたりしてスピードに乗らなくて、僕は本当にサーフィンにならなかった。 SHTさんもMNB君も同様に苦労していたこのコンディションでも、KP君だけは、正確にマニューバーを描き、チューブをメイクしたり、攻められる可能性のあるセクションでは確実に鋭いリップやカーヴィングを繰り出していたから上手さが目立っていた。 先週の土曜日も難しいコンディションだったが、その時はサイズが小さくてかなり完璧な!!ダンパーだった。 こうなると、僕は波を追いかけてもテイクオフすらできないこともしばしばという状況だった。 こんな時に思い出させられるのが、テイクオフの技術なのだけど、早くて正確なテイクオフは本当に大切なので、僕にとっては未だに課題としてトレーニング/練習が必要だと思う。 波が良い時にはゴマカシがきくが、こういう究極に小さくダンパーでダメな波や、逆にかなり大きくてハードな波の時には技としてのテイクオフがどれだけ奥が深い物か思い知ることになる。 この気持ちを普段も持ち続けてトレーニング/練習しないといけないのだ、と思う。 久しぶりに福岡から帰って来ていたOK君も久しぶりの地元のダンパーのクオリティの高さに感動していた(笑) それでもOG君、KR君、YD君、KP君、AJ君など、みんなリップしたり抜けられないけれど一瞬走れるチューブを狙ったり見ていて楽しいセッションだった。 それにしても、僕は難しいものに挑戦することが好きなので、こんな乗りにくいダンパーをやると、それを乗りこなしたい、という欲望でだんだん面白くなってくる。 そして、そのまま日が暮れて、同じコンディションはもう次の日には無いのがサーフィンだ。 結局、乗れないストレスでサーフィンが面白くないと感じることは、僕にとってかなりの率で少ないと思う。 自分が乗れない、ということそのものが楽しいチャレンジになるから。




2012年6月10日

GWあたりから続いていた最高の地形も少しずつ変化してしまっているかもしれない。 ブレイクが以前ほどボールにならすに開き気味だったり、ねじれたり、水抜けも良くない時がちらほらある。 ここのところ印象に残っているのは、YD君のフロントサイドのカーヴィングだ。 深くレールを埋めたボトムターンからトップでの加速感は近くで見ていると外人のプロみたいな格好良さだった。 AJ君はバックサイドのラウンドハウスカットバックが今までとはドライブのしかたが全く違う一本を見た。 波のトップから身体をねかせてカーヴィングし、大きくボトムへ加速しながら降り、そのままリエントリーまで回し込んでいた。 その日のAJ君のライディングを観ていたMARBOさんもAJは今までとは別人みたやな~と褒めていた。 MARBOさんはかつてAJ君のライディングを見て、「AJ・・・おまえのカットバックは ”思い出カットバック” やな」と言ったらしい(爆笑) せつなくてあまずっぱいような、しかも破壊力抜群のネーミングだったけど、AJ君本人は意味が良くわからないまま、MARBOさんに深く追求すると自分自身のために良くない気がしてその場は流したらしい。 それからしばらくAJ君の頭の中にはカットバックをするたびに、自動的にH2Oの『想い出がいっぱい』とか、徳永英明の『壊れかけのRadio』とかが流れていたのだろうか。 そんな辛口のMARBOさんも褒めるぐらいに今のAJ君はグレードアップしている。 AJ君がどこまで進化するのか仲間の誰もが期待してると思う。 KP君はチューブをメイクしたり、かなりキレのするどいバックサイドオフリップでフィンを抜いたりと快調だ。 KR君も調子が良いのだが、フロントサイドのリッピングでキレとスピードのあるヤツを見せてくれた。

ところで、映画 Soul Surfer「ソウルサーファー」を公開初日にして見に行ったのだけど、なんと、宇部では夜7時からの回で観客は全員で3人!!!

他の部屋では映画「ホタルノヒカリ」を見に来た観客がほぼ満員!!!

まあ、片腕をサメに食われた女の子がサーフィンする映画と聴けば、見に行こうと思う一般人は少ないのだろうか。 感想は、サーフィンの映画というジャンルを超えてとても質も高くて感動的だった。

少なくとも、僕のサーファー仲間みんなに観てほしい、と自信を持って薦められる映画だ。 なんだかがんばりたくなる!というエネルギーをフル充電でもらえる作品。

PS フルスピードでカッ飛びたい時に、頭の中に流れる音楽は

「想い出がいっぱい」じゃない方がいいかもしれない

講師Memo 1998 (大浜)




2012年5月31日

二位ノ浜の良い地形が続いてる

二位ノ浜の砂が決まっているままで、久しぶりに北東のウネリが木曜日まで3日ぐらい届いていた。 ビーチの左側のサンドバーではレギュラーもグーフィーもテイクオフから掘れて、ボールになり、ブレイクも良い感じに速くて、チューブを巻いたり横にどんどんカッ飛んで走って行くタイプの波。 右側のサンドバーでは、少しアウトからゆったりとテイクオフし、何度かカットバックを楽しみながらつなげてインサイドのセクションから横に速いブレイクになりそこでアップスをしてスピードに乗り技をかけるというタイプの波。 ロングライドを楽しむShtさん、マニューバーの進化しつつあるAJ君、バックサイドのアップスが進化していたKR君、レトロタイプの短いフィッシュを乗りこなしていたKP君(あの手の厚くて短い板は、ヘタクソが乗るとモサくてカッコわるいけど、KP君のように乗りこなすとすごくスムーズでかなりカッコ良い)、そして最終日にかなり小さくなった波でも、まるで彼が乗ると大きい波に乗っているように見えるぐらい大きく完璧に波の上下を使っていたYD君など、ここのところの二位ノ浜の良い波にみんなのサーフィンも最高だった。 今は大浜よりもこちらの方が波質が良いみたいだ。 久しぶりの登場で波を切り刻んでいたOG君は、先の秋吉台でのハーフマラソンで「普通の男の子に戻ります」と、涙の引退宣言をしたばかりだったが、なんと、秋の関門マラソン(これは42.195キロのフルマラソン!!)に出場すると言うコメントで引退宣言の撤回を表明した。 彼いわく、前回のレース直後は歩くことさえままならず、自分の脚を、ズボンの上から手で引っ張って前に「よいしょっ」っと、一歩一歩進めて歩くという有様だったらしいのだが、時間が経つほどにだんだんレース中の興奮が蘇って来て、「もういちど走りたい」という想いが強くなっていったそうだ。 特に、前回は、最初の15キロで死ぬ思いをしたのに、なぜか最後の5キロあたりで、自分の中のなにか不思議なスイッチが入り、そこからどんどん走れるようになり、一気にたくさんのランナーたちをごぼう抜きにしたというあの感覚が忘れられないという。 もう一度感動を味わいたい、それだけのために彼はエントリーするのだという。 いつも命がけで僕らに感動を与えて続けてくれるOG君が僕は大好きだ。 ところで、サーフィンだけでなくゴルフの腕も立つことで有名なMarBoさんに、「KR、お前はサーフィンはどうかわからんけど、ゴルフのセンスがあるなあ!」と褒められて、KR君はショックでその場で地面を転がりながら「え~!!ゴルフなんかどうでも良いよ~!!サーフィンがうまくなりたいのに~!!」とみんなを爆笑させていた。




2012年5月13日

先週ぐらいからか二位ノ浜の地形が最高に良い。

ミドルからインサイドにかけて砂がバッチリついていて、特にレギュラーが最高なブレイクをしてくれる。 今日は、胸ぐらいの水抜け最高で転がる波がチューブを巻きまくっていた。 大浜が悪いのか、宮崎のようにうじゃうじゃとサーファーが集まっていた。 実際に波質は最高で、このビーチの年間を通してベストのクオリティだ。 AJ君はGWの宮崎集中合宿でもさらに進化していたようで、波を良く見てコントロールするマニューバーがあってカッコ良かった。 KR君もかなり調子良さそうで、エアープルアウトやバックサイドリップがカッコ良かった。 僕はバックサイドでのエアーリバースに挑戦したいけど体勢がバラバラになってしまう。 特にバックサイドでは回し込むように思い切り飛ぶとメチャクチャな形でボードに激突することが多くて、怪我を怖れて攻める気持ちがいつも弱くなってしまう。 だけど今年はそれも乗り越えて思い切って挑戦していきたいと思う。

2001年 当教室講師Memo




2012年5月4日

夕方の仕事前にリーフLでのセッション。 いっしょに入ったKP君は最近バックサイドのリバース360を(けっこうあっさりと!)マスターした。あとはリーフの掘れたセクションで機能的なマニューバーとしてライディングの中に入れることができるかという練習中のようだ。 サイズのあるリーフの波でこんな技を入れてこられたら最高にワクワクするだろう。 うらやましいけどはやく見てみたいと思う。 僕もチャンスがあれば時々挑戦しているけれどメイクできない。 ところで最近海にあまり顔を出さなかったOG君だが、今期はマラソン界にデビューしていたらしく、相変わらずのハードな工場仕事にもかかわらず、ここ2ヶ月毎日の20キロランニングを欠かさずにトレーニング。 街で彼を見かけた仲間がOG君がゲッソリ痩せていたと言っていた。 そしてついに先日、とあるハーフマラソンの大会を初出場で見事に完走。 翌日には「足が有り得ないぐらいヤバい!!マジ歩けないしもう二度とマラソンはしない」という燃え尽きたコメントを残したそうだ。 ギブアップの苦手な彼のことだから、本番では限界を超えて走ったんだろうなあと思うと、なんか嬉しくなってしまう。 彼が本気でサーフィンだけに打ち込んだらすごそうなんだけど、それができないキャラとしてのOG君のファンも多いはずだ。 そのOG君も今回のゴールデンウィークには宮崎でサーフィン三昧・・のはずだが、一日中ビールばかり飲んでいる彼が目撃されたようだ。

写真はKP君  photo by Rさん



2012年4月14~15日

KR君とAJ君と宮崎へ今シーズン初のトリップに行ってきた。

到着一発めは、胸~肩ぐらいの質の良い波。 入ってすぐに、AJ君がセットの大きな波を捕らえて、深いボトムターンから大きなリップを決めて、朝一から人も多かったラインナップでみんなの羨望のまなざしを受けて光っていた。

KR君も右に左に乗る波乗る波でボードが飛び出す感じで攻めまくっていた。

でも、今回はやはりAJ君のリップへのアプローチの進化が目立っていたと思う。 その日はかなり波質も良くて、3ラウンドのサーフィンで僕らの心を100%満足させてくれて、日が暮れて、西の空が絵本の夜明けのシーンみたいな透明な群青色の明るいグラデーションになってきたころKR君は飢餓 に苦しみ少し先に上がったけど、僕とAJ君はあたりが真っ暗になってもそのままナイトサーフィンに突入し、心の目で見るサーフィンを楽しんでいた。 しばらくして、そこのとても広いビーチでおそらく海から上がる最後の人間たちとなりながら、夜光虫が光る波を捕らえて岸まで乗る途中、岸の方の進行方向を見ないで、視線を空に、星空を見上げながらボードに腹這いで波に乗って岸に向かったらすごい体験だった。暗闇の空間で星の中を流れるように進んでいく僕らはハイになり、これ、マジでスゲーね!!とか言いながら握手してたらセットを食らって、シェイクハンズしてるまま岸まで流されて爆笑しながら上がった。

星空の反射する砂浜を歩き、ウユニ塩湖のような黒光りする砂浜に反射した星空が僕らに追いかけてついて来るを発見してまたテンションが上がり、二人でユニクロのCMのダンスをしながらどっちに車を停めたのかすらわからないままフワフワと夢見心地で戻っていった。 車ではKR君が、ひとりで先に上がってしまったこ とを後悔して、きっと僕らがずっと上がってこなさそうだと思ったので、いっしょに楽しみたくて、コンビニにいって何か食べてからもう一度夜の海に入ろうって思っていたけれど、前日の睡眠ゼロでの旅の疲れもあり、眠りに落ちてしまっていたところだった。 3人とも空腹は限界を超えていて、美味しいレストランでの晩餐に向かう直前に、翌日の水を買うために立ち寄ったスーパーで誘惑に負けて、パンの試食コーナーで、むさぼるようにまるごと1個分以上食べてしまった(もちろんちゃんと他のパンを購入)けれど、多国籍系のお店で超うまい晩ご飯をバッチリ堪能。 精神的にも肉体的にもゼロになるまでエネルギーを使って、サーフィンのあとの心地よさって、心が凪ぎ(なぎ)になるような穏やか さというか、他では味わえないと思う。 ところでAJ君はしゃべりが面白いと僕は思うのだけれど、普段の会話のうち、何パーセントぐらい受けを狙ってしゃべっているのか、と質問してみたら、「狙って?・・ ねらっ・・・ じゅ10%・・っぐらい・・・・っぽい」というので、僕もKR君も「え~!!マジ?AJ狙い過ぎっしょ?(爆) プロっぽいなあ~」とか言って驚いていたら「え?え?あ?ああ・・・じゃあ、50%?ぐらいっぽい」 と、 AJ君あわてて訂正!?

僕もKR君も「はあ~??増えたじゃん!(爆)あ~でも、これでAJ、本当は何も狙ってないってことが良くわかったな」。 というレベルの話やサーフィンの話とかをしているうちに、あっという間の行き帰りで、要するに僕らの夏はもう始まったっぽいという結論だけは一致していた。




2012年4月4日

きのうからの台風波の暴風でグランドスウェルで久しぶりのビッグウェイブサーフィンを楽しんだ。 去年の秋冬から今シーズンはあまりサイズがあがらなかったが、シーズン終わりかけのこのタイミングで最高の贈り物だった。

周期の長いしっかりとしたうねりがゆっくりと入ってくるのを、快晴のポカポカした陽気で、しかもオフショアで面ツルの奇麗なビッグウェイブに乗るのにテンションがあがらないワケが無い。 こういう周期の長いうねりが待ち時間の長いセットで大きな波を数本届けてくれて、また静けさが戻るというコンディションはハワイのノースショアを思い出させる。 冬のノースでは、ポイントにいる強者たちとの競争のこともあるけれど、強い カレントの中での巨大な波に対してポジショニングの難しさもあいまって、ヘタしたら一日入っていても何本も乗れない日もざらにある。 わりとイージーなコンディションの時でも長い時間に時折やってくるセットが一瞬でポイントの様子を変える。

そういう時の時間の流れ方は独特で、今日もそうだけど、2時間半程度の一ラウンドに波に乗ったのは数本だけなのだが、あっというまに上がる時間になっている。 一本乗っても距離が長いのでゲティングアウトもゆっくりと時間がかかるし、セットを待ってまた時間が経つ。 1本のライディングと次のライディングの間は実際20分とか経っていたりすることもあるのだけど、その時間がまったく長くは感じない。 僕のように、デカイ波でも短いボードで 入る人間には特にテイクオフがハードになりがちなこのポイントとしては、今日はかなりイージだった。とはいえ、それでもわりとサイズがあるので、急激に掘れ上がると、ドロップのスピードについていかないとグチャグチャにやられる。 ギリギリ追いつかず、または掘れすぎてタイミングが合わずにテイクオフできずにやり過ごした波は、強いオフショアで風に水しぶきを空中高く巻き上げられ、波が通り過ぎた直後に、ドリフとかのコントで罰ゲーム的に降って来るバケツの水の巨大バージョンというか、土砂降りの強烈なやつみたいなシャワーが景気良く降り掛かってくるのだけど、ビッグウェーブで強烈なオフショアだと、この水の量が笑える。 マジで、自分の頭上に風呂桶何杯分もの水がバッフォー ッ!!っと降ってくるのが楽しいし盛り上がる。 KR君は1本、掘れた大きな波のテイクオフがかなりカッコ良かった。 自分がゲティングアウト中に大きなセットが入って、ショルダーから見たそのテイクオフの瞬間はマジでワクワクした。 ヤバい感じで掘れ上がった波にギリギリまでパドルを続けて、あ~!やられるんじゃないかな・・と、こっちがドキドキするような掘れ上がり方をして、ピークからのショルダーは横に張りまくって、めくれ上がった波がオフショアで飛沫をあげまくって、どんどん高さを増す波の頂上から崩れ始める瞬間にジャストのタイミングでKR君が立ち上がり、長いスロープを速いスピードで滑り降りて行った。 KR君のライディングのスタイルは前よりもカッコ良かった。 きっと 、以前よりもパワーゾーンに合ったサーフィンを進化させているせいだと思う。 SD君は長い板で入ってチャレンジしていた。 波質としてはショルダーがそれほど張らなかったので、それほど思い切りマニューバーできない波だったことが少し残念だけど、今日の僕の反省点は、ボトムターンだった。 大きな波になると、水の量が多いだけにフェイスの硬さが普段とは違ってくる。 ターンでレールを埋める技術もそれにつれてもっとシビアに求められるし、面が硬いだけに、それに打ち勝つレールワークには脚力とバランスが高度に求められる。 つまり、硬い面でガタガタとした振動を、鍛え抜いた脚じゃないといちいちフラつきとして拾ってしまって、それでバランスを崩して体重移動がバラバラになると ターン自体がその波に通用しなくなる。 そのあたりで今日の僕のボトムターンはやはり自分自身で不満を感じる不安定さだった。 でも、逆にこれが面白い。 もっとこういうターンを練習したいと思わせられる。 だけど、普段のトレーニングをさぼっていると、こういう日に後悔するという話。笑

2012-4-4 講師キャプテンメモ photo by R





2012年2月26日

ウネリの大きさと、潮まわりの関係で朝一を狙ったので薄暗い6時過ぎから海に出かけた。 聞き忘れたけど、年末あたりに怪我をして以来リーフに入ったんじゃないだろうかという感じで、SHTさんが復活だったが、まだ完治はしていないということだった。 でもSHTさんには一発カッコ良いリップがあった。 彼の場合は重量感ある体型の効果もあり、大きくボトムターンをしてから、それほどひねりを使わない特徴的な上半身のリードなのになかなかトップへ目指す角度は上がり、掘れ上がってかなり高低差のあるショルダーをヤバそうにめくれて落ちて来るリップめがけてボードを導いた後で、うまくボードを返し見事に彼の巨体が次のパワーゾーンへとス トーンと降りていくラインを見せられると、お~!!と僕は嬉しくなった。 ITO君は今日はパワーゾーンを見つけるためにリラックスして波の挙動を探ることを意識しているようだった。 僕は何度もエアーの練習。 テールを前に回し込みたいのだが、それらしい手応えはたったの2回ぐらいだけだった。 それでも今日はナカナカ水抜けの良いLリーフでトップアクションの練習はたくさんできてかなり楽しかった。 だけど、同じ技の練習を3000回どころではないぐらいしているのにあまり上達していない気がする。サーフィンマジで難しいね、とこれで100万回めぐらいのセリフをみんなと交わしながら、集中力がとっくに切れてもまだ乗りたいという欲望のままに完全燃焼するまでサーフィンをした。

2010当教室講師memo





2012年2月18日

今日のサーフィンは、小さいけど練習にはなるリーフL。

波質がそれほど良くなかったし、自分のライディングは特に良いところはなかったけど、今日はYD君とKP君のサーフィンに刺激されてすごく楽しかった。 まずは、YD君のオフザリップ。fins outというよりは、テールをそのままぶち抜くような蹴り込みがパネェ!っていうか・・パネェっぽい・・。 レールワークもヤバいっていうか・・ヤバいっぽい。 この冬もパワーアップを続けるYD君、マジでカッコ良くて見とれてしまった。 そして、KP君もキレまくっていた・・っていうかキレまくってったっぽい・・。 グラブレールでのチューブも良かったが、今日は、最近メイク直前まで来ているバックサイドリバース360がほとんどメイクというところまで行く瞬間を見てしまった! 普通のリップとしても、飛んでいるスプレーも多くて派手なのに、そのまま思い切り蹴り込んで180度くるっと回ったあと、テイルファーストでしばらく走ってから、逆方向に戻ってそのままメイクしていた!! ここまで来るとリバースのメイクはあと本当にほんの少しの身体のリードだけだから、もうそのうち時間の問題だ。 その瞬間を見てみたい。 こんな感じでふたりがテイクオフするたびに派手な攻め方の連続でワクワクさせてもらえるので本当に楽しかった。 その上夕方ふとした時間帯に思いがけずすごい光景にめぐりあった。

夕方4時も過ぎたその時間は、上空まで重くたれ込めた吹雪をもたらす黒っぽい雲で空の90%以上が暗かったが、そのダーク系の色彩の空と、高密度で濃い緑の海の暗い背景に、冬の寂しい海の雰囲気が強かった。

そのうちふと、山の上の西の空の一部だけが、天国の入り口みたいに晴れて来て、そこからこちら側の薄暗い世界に目が眩むような金色の夕陽が差し込み始めた。 ブラックからグレーの陰鬱な雰囲気の空のグラデーション、光を吸い込むように圧迫感のある海面は緑色の深い鏡のように空を映している。 海全体の動きもいつもよりゆっくりとしたリズムだった。 時折、スローモーションのように崩れる波の部分だけが、数秒間だけ神々しい太陽に透かされて、場違いの夏の楽園みたいに明るく輝くエメラルドグリーンの水が一時的にこの世界の絵を塗り替える。 そんな風景の中に、舞い踊る幾万の雪の妖精たちは白や黄金色に染められて、この世のものじゃないように浮き立っていた。

何かの物語で時空が狂った証拠に現れる花びらの乱舞みたいに。

非現実的で幻想的なこの景色に、KP君と僕は両手を空に突き上げて天を見上げながらの大騒ぎで、一年間に1回あるかないかという夢のようなこのショーにめぐりあえた幸運に感謝した。

講師memo 2010年




2012年2月2日

この日みたいに室温マイナス1度で目覚めたら、今日はサーフィンやめとこう・・なんて気分になりがちだけど、今日はやる気が満ちていた。

前回OG君とサーフィンした時に、オンショアでけっこう掘れたリーフの波のショルダーで、エアーリバース(初期のair360)に挑戦したのだけど、そのうちの一本で、この技に挑戦してきた何年間の自分のライディングの中でのベストライディングの100%の出来プラス2割増、という感じのヤツがあった。 テールを回し込んで着地までの体勢がけっこう安定したが、スープの柔らかい場所じゃなく、高低差のけっこうあるボトムへのランディングになったので強烈な衝撃を吸収できずに激しく弾かれて転倒した。 でも、本当にもう少しでメイクできるんじゃないかという感触だった。 その瞬間をゲティングアウト中に目の前で見てくれたOG君がかなり褒めてくれたのだ。 というよりは、今までOG君が僕のライディングで見せてくれた反応の中で一番すごい興奮で、「ウォォ~!!という絶叫から「ガハハハハハ!!」という爆笑(彼の場合、すごい!!という賞賛は爆笑で表すらしい)という、マンモスを倒した原始人のような荒々しい感情表現は、僕の心を最大限に高揚させてくれた。 スゲーカッコいい!とかマジヤバい!とか気持ちのよいコトバをたくさん並べてくれたけれど、一番うれしかったのは、「空中でコマ送りみたいに時間が止まったみたいに感じた」という感想だ。 この日はこの一本のあと、OG君がキレるリップを繰り返すのを見ながら上がってすぐに仕事に行ったのだけど、OG君に褒められたことで脳内にかなりセロトニン+ドーパミン+アドレナリンが出ているままで気分が高揚しっぱなし、近いうちにこの技はメイクできるかもしれないという興奮で、すべてが調子良く、レッスンも頭が冴えまくっていて脳の回転も最大限に高くて、クオリティの高いレッスンがで きて、生徒さん達の習熟度も良くてとても満足だった。 その夜、すべての仕事の記録や次の日の準備が終わった深夜4時ぐらいにまだ興奮が冷めずに眠れないのでひたすら朝方までサーフィンのDVDを見ていた。

というわけで、今日は極寒のサーフィンになることは夜のうちに天気予報でわかっていたけれど、波質は良くなると予想してたので口笛を吹きながらレッスン準備を済ませると、サイズも上がっているはずのリーフポイントへと車を走らせた。 結果、ひょうしぬけに波質はそれほど良くなく、パワーもサイズもなかったけれど、雪の中での波乗りという幻想的なコンディションが気分を最高に盛り上げてくれた。 この日の夜は山口市から全行程チェーンを履いての仕事帰りに全面積雪と凍 結で真っ白になった世界の中、記録的なマイナス8度!の温度計を見たというぐらいの天候で、朝から道路状況が悪かったので、仲間はだれも来なかったので、ポイントにはカモメと僕の二人しかいなかった。 ところで、肝心の狙っていたエアーはまったく上手く飛べなくて、あと一歩でメイクできるかもと思っていたのは幻だったのか、蜃気楼の前の旅人みたいな気持ちになった。 あと少し、というところからまだまだ遥かに遠いという経験をしたことが今までの人生で何度もある。 僕にとってこれもそうなのか。 でも、とてつもなく遠くても、あきらめずに歩き続けたら到達したという経験もある。 そのうちメイクできると信じて飛び続けるだけだ。

吹雪の中でのサーフィンは不思議な非現実的な気持ちになる

Rさん 雪の中での撮影ありがとうございます!




2012年1月5日

あけましておめでとうございます!

新しい年の、僕にとっての初ライディングは、リーフLでの1本だった。何もせずに横に走ってエアープルアウトという内容だったけど、今年はどんどんエアーでぶっ飛びたいという想いが表わせた。 気持ちよかったのはOG君の思い切りの良いトップターンで、豪快なスプレーは彼の性格そのままかもしれない。 今日はOG君が海に入ってきた時、菓子パンを口にくわえてパドルしてきて、僕は食べたばかりなので遠慮したが、4時間ぐらいそのまま連続で入っていたITO君とOMT君に餌付けしていた。 凍えそうなサーファー達が気温3度ぐらいの海の中で菓子パンを食べるシーンというのは今まででも2回ぐらいしか記憶にないと思うので面白 かった。OG君はもちろんパンのビニール袋は自分のウエットの中に突っ込んで回収バッチリだった。(サーフィン中ゴワゴワしていただろうと想像するとさらに可笑しかったが、彼の優しさにちょっと温かくなる)

ITO君はボトムターンの板のねかせ方が進化しているようだった。ラインも少し深さが増していた。 あとはレールを埋めたままどれだけ長くドライブさせられるかという練習だろう。 OMT君はある程度深いラインで降りてからボトムターンで上半身をもっと開いて腰をまわしてトップへとリードしてやることを練習していた。 それによって板が倒れてレールが入り、それを進行方向(トップ)へのさらなる上半身のリードでレールを入れたままに引っ張ってやるということをOMT君は意識している。 2012年のみんなの進化が楽しみで仕方ない。 僕は1本トップターンをOG君に褒められたのが嬉しかった。 自分では60%ぐらいの出来のターンだったから自信は無かった、それでも「今のは決まっていた」と言われれば、あれでもけっこう良いのか、と思えて嬉しい。 でも逆に100%じゃなかった理由は何だろう。 多分ボトムターンの出来から、すでに60%だったのだ。 それとトップターンに入る位置も理想じゃなかった。 最高の水抜けのホレホレのフェイスではなかったなりに、その状況でもっと大きく深くターンができるはずだ。 その感覚が脳裏に「60%の出来」という感触を残したのだと思う。 まあ自分の中での実力100%のターンなんて、フロントサイド、バックサイド合わ せても、今までで数回しか経験がないわけだけど、そのレベルのターンが日常になるころには、さらに上の段階のターンを経験していて、それが新しい100%になって、基準はさらに引き上げられるはずだ。 だからサーフィンは辞められないんだろう。

講師memo 2010年




サーフィン写真





サーフィン用語

ノーズ サーフボードの先端

テール サーフボードの最後尾

レール サーフボードの横の部分(この部分を沈めてターンする)

フィン ボードの裏のサメのヒレのような部分(これもターンに使う)現代のボードは通常3つある(昔は一つだった)

ターン 方向転換のこと (緩やかなターンから急激なものまで)

パドル 波の崩れる沖合までクロールのようにこいで移動すること

ドルフィン 沖にパドルアウトする時に目の前で崩れる波をイルカのように潜ってやり過ごす技

レギュラー 岸から見て右から左に崩れる波

グーフィー 岸から見て左から右に崩れる波

ブレイク 波の崩れ方、崩れること

ショルダー 波の斜面の今から崩れる部分

ボトム 波の一番下の底の部分

トップ 波の一番上の部分

アウトサイド 岸から遠い沖の方

インサイド 岸に近い波打ち際の方

テイクオフ 波を捕まえてサーフボードに立ち上がる動作

カットバック 波の上を走っている最中でUターンをして戻ること

パワーゾーン 波の力が一番強い部分

ライン 波の上の自分が走るコース、そのコース取り

360 走っている最中に360度の水平方向の回転をすること

リップ(オフザリップ) 波のトップでの急激なターン

ドライブターン 脚力、遠心力、高度な体重移動の技術を使って、水中に深くレールを入れて、大きく加速していくターン

カーヴィング 波のトップでレールを深く水中に入れてドライブターンすること

マニューバー 波の上ですべての技術を使ってボードコントロールを行い、思いどおりの動きをすること あらゆる技の総称

メイクする 技を成功させること

エアリアル フルスピードまで加速して、波のトップから空中にジャンプする技の総称

チューブ 波の崩れ方によっては空洞になりトンネルのような土管のような部分ができる

このチューブに入り、そしてメイクすることはとても高度な技術を必要とする

ワイプアウト 波に乗っている時に転倒してしまうこと

パーリング テイクオフを失敗して落下すること

掘れる 崩れる波の斜面が急激に切り立って角度が直角に近くなること こういう波はテイクオフが難しい

たるい 崩れる波の斜面がとてもゆるやかな波のこと

刺さる テイクオフの瞬間やターンの直後にノーズが波に突き刺さること

セクション 波のある一部分 または進行方向の数メートルの範囲

フローター 進行方向の波が一気に崩れるセクションで崩れるトップを無重力で滑るように横に走り抜ける技

前が落ちる 波の進行方向、自分の目の前の波が崩れてしまうことによって、それ以上横に進めなくなること。 それ以降は真っすぐ岸に向かうことしかできないので、その場でライディングをやめたりする