ペンギン

 2009年9月5日




オーストラリアに住んでいたころに野生のペンギンを見に行ったことがある

メルボルンという都市から何時間か車を走らせたフィリップアイランドという島の海岸

観察に適しているという場所で待つこと数十分、何も起きる気配がない

日が暮れたあと薄暗くなった波打ち際、ふと波間に黒い陰が・・数十匹のペンギンの群れが波に打ち上げられて転がりながら上陸してきた

体長が30センチぐらいのフェアリーペンギンは、水中から出ると、天敵のカモメの攻撃を避けるために猛ダッシュで自分の巣を目指す

そのため途中で転ぶペンギンが続出して,その姿は子供の運動会を見ているかのようだ

一つの群れに数十匹、それがいくつもいくつも続き、合計では1000匹ものペンギンが昼間の回遊から戻ってくる

まず、海から砂浜に上がる瞬間に波に打ち上げられてすっ転んで、ごろごろ

そのあとで慌てて走る途中で砂に短い足を取られてごろごろ

妖精と呼ばれるけどかなりどんくさい

その可愛さには微笑みながらも不思議な感動に包まれる

海外に行くことで得られる喜びの一つは日本にはいない野生動物を見ることもあると思う

地球は大きいな、と思う


運転する前に車の下にペンギンがいないかチェックしてくださいとの看板自分の車の下にペンギンがいたらかわいすぎる)