記憶に残る英語
2009年7月9日
昔むかし、当時の恋人だった英語のネイティブスピーカーの女性とクラブで踊っていたときのこと。
そのとき、僕は彼女をフロアに残し、飲み物を飲んで休んでいた。
すると、近くにいたヒップホップスタイルの男が彼女に目を付けて近づいていった。
その男はさっきまで僕らがカップルとして一緒に踊っていたことを見ていたのに、彼女に近づいただけではなく、身体を接触させるようにして踊り始めた。
彼女もそれをそれほどいやがる風でもなく踊っている。
若い僕は頭に血がのぼり、フロアに飛び出していきその男を突き飛ばした。
その行為を彼女が喜んでくれるだろうとまでは計算などしていないが、逆にそういう僕の行為を野蛮だとかなんだとか言って逆に怒られるはめになるとは思わなかった。
そのときに彼女が叫んだ言葉はこうだ。
Don't treat me like your property, 'cause you don't own me!
自分の持ち物のように私を扱わないで、なぜならあなたは私を所有してはないのよ!
僕に反撃しようとしていた男があきれるような激しい言い合いに僕らは突入した。
そのときに僕が何を考えたかとか、彼女とはその後どうなったのか、とかはどうでも良いのだが、 ただこのときの彼女の印象的なセリフは、英語を勉強し始めてまだ間もない頃の僕の記憶に鮮明に残った。
今回書きたかったことは、我々英語を学習する人間には、いろいろな場面で、思い出に残る英語があるということだ。
それは何かの小説を読むときに出会うセリフかもしれない。 誰かへ書いた手紙やメールの一節かもしれない。
映画の主人公の言葉だったり、英会話のレッスンで会話した内容で印象深い表現を自分が使い、それが記憶に残るということもあるみたいだ。
そういう言葉たちが増えるごとに自分の英語力も進歩していくのだろう。
日本語ではなく、外国語としての英語を介して自分の心が動くという体験、なかなか興味深いものだと思う。