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英語嫌いな高校3年生KKさん



キーワード 英語嫌い


英語が嫌いで苦手なまま大学受験を控える高校3年生のKKさん。

気になったことには、ほとんどの人間が気づかないような部分までも考えをめぐらせる、特別に素敵な感性の持ち主です。

その才能を活かせる道を見つけるべく大学への進学を目指します。






2011年3月7日

☆☆☆ KKさんは名古屋の大学に合格が決まりました☆☆☆

中学校から高校生活の最後まで好きに離れなかった英語でした。

願わくば、大学で何かのきっかけに恵まれて、英語の楽しさに触れてくれることを祈っています。合格本当におめでとうございます!





2011年1月1日 (間違った考え方を変えられるか)

相変わらずKKさんは英語を言葉として体験することができていません。 KKさんが大学受験に成功するためには二つのことが欠かせないと思います。 基本的な単語力が欠けていることが半分。 これに関しては、KKさんもやっと単語力の増強が必要だという自覚がでてきたようですが、まだまだ努力が足りない状況です。 もう一つの大きな問題は、英語を英語として経験すると言う意味がわからないとKKさん本人が言い続けていると言うことです。 これは何度も繰り返し時間を割いて説明してきていることなのですが、なかなか理解してもらえません。 読書を通じて英語に親しむ練習も、どんなものを読んでもつまらないと感じてしまうし、英語を読む時に感情移入などをしたことがないらしいのです。

 言語としての英語というのはそもそも、 「文法理解に関する試験」 を実施するための特別に作られた問題などではないのです。 つまり、英語というものは、その構造を理論的に解き明かしたりして、文法的に理解できたら終わり、というものではないのです。 英語というのは、他でもない 「 言葉 」 なのです。  言葉である限り、そこには日本語と同じように、人々の心や感情や様々な情報が込められています。 我々日本人が日本語を覚えた時の状況はどうだったでしょうか。 私たちが赤ちゃんだった頃から、私たちの親やまわりの人々が話しかけてくる言葉が私たちにとって意味を持ったときに初めてそれらは言葉としての機能を持ったのです。 つまり、「お腹がすいたの?」

と聞かれて「 うん 」 と答えたら食べ物がもらえた。 というような、自分にとって密接な結果をもたらした言葉のやりとり、そういうものが真の言語体験です。 そういう体験を通して私たちは言葉を覚え、そして使えるようになっていくのです。 私たちが日本語を読書から覚えていく過程も同じです。 その本の登場人物の体験や、彼らのセリフに込められた感情に、読者である私たちの感情も動かされること、つまり共感したり反感を感じたりすること。 そういう読書体験から様々な感動を味わうこと。 楽しいと思ったりワクワクしたりドキドキしたり、悲しかったり、怖かったり、不安になったり、うらやましかったり、憧れたりすること。 そういう心の動きを、ページの上に連ねられた文字達がもたらしてくれるとき、初めてそれは「言葉」たりえるのです。 またはある種の文字は、私たちに必要なまたは有用な情報を与えてくれます。 それらの情報を受け取ることも言葉としての機能の真の体験です。  


言葉を言葉として体験すること。 それを読み書き聴く話すという4技能のどれでも良いから行わないことには言語の習得は有り得ないのです。 


そのことをKKさんは今だに理解してくれません。


英語というものは、解法テクニックや文法理論などでテストで良いスコアを取れば良いだけだ、という思い込みというようなものにKKさんはしがみついているままなのです。


大学受験まであとわずかとなりましたが、Kさんに対して私にできることはやはり、上記の英語に対する認識の間違いに気づいてもらうようにあきらめずに様々な方法でアプローチしてみることだと思います。







 2010年8月31日

高校一年生入学当初から代々木ゼミナールに通っているが、思うように成績が伸びないので困っていると、お母様が私の教室に問い合わせてくださったのが今年の初めでした。 以来、受験まで1年無いぐらいの期間で、どの程度英語力を伸ばせるのか、私とKKさんとの協力でがんばっています。 KKさんの場合一番苦しいのは、基本的に英語が大嫌いだということ。 これは中学生の時にそうなったそうで、高校生になっても変わらず、学校の授業も苦労しているとのことでした。 私がKKさんにもっと早く出会っていたならば、英語は言葉なんだということを体験してもらって、その言葉を使ってコミュニケーションをとることの楽しさを知ってもらうこと(そして英語を好きになってもらうこと)に全力を注いでいただろうと思います。(それには少しばかり時間が足りないので、現在は少しでも入試で良い点をとれるようにという事にのみ集中しています) KKさんは、英語はすべて文法用語に置き換えて理解する学問だと勘違いしていました。 「これは第3文型ですよね?なのに、なんでこんな訳なんですか?」 だとか、「**用法なのにこの訳になるなんておかしくないですか?」 だとか、ガチガチの理屈に頭を支配されていて、逆に、かえって英語の意味をつかむ邪魔になっていました。 文法というのは、英語を学ぶ助けにする道具にすぎないのに、KKさんは、文法を学ぶために英語をやっているかのような本末転倒のような状態になっていたのです。

中途半端に文法用語に詳しくなっていくけれども、その背景にある真の英語の意味はうまく掴めないし、そこには意識がいかない。 学校のテストや授業、代ゼミの問題などの文法解説を頭で考えて、英文の訳と照らし合わせて納得できたらそれで良し、というスタイルであっさりと進むのみで、英語を言葉として体験すること無しにここまできていました。 ヘタをすると、その文章が文法的にどういう構造なのかと言うことを知るのが最終段階だと勘違いしていました。 そして、大学受験生としては常識であってほしいことですが、本来英語の理解は、文頭から文末へそのままの順番で意味を取って読み下していく、つまり左から右に読み下して、決して戻ってはならない、というあたりまえの基本ルールも全く知らずにいたのです。 つまり英語を英語のままに理解すると言う体験は全くせずにいたのです。 私のレッスンを始めた時点では、常に後ろから戻りながら、日本語の順番にする訳し方を必ずしていて、私の指導には戸惑いを隠せず、「学校でも代ゼミでも、文頭から文末へ読み下すなんて聞いたこともないし、日本語に訳さずに意味を取るなんて、そんなの無理です」

と言っていました。 しかし、それではリスニングで英語を理解することは不可能だし、受験の時も長文読解は時間が絶対に足りないという説明に少しずつ納得してくれました。 なので、その時点まではリスニングということに関しては、英語を聴き取って意味がつかめるという経験はほとんど無く、実力もゼロに近い状態でした。

もちろん英作文や、自由に英語を書くことや、だれかと英語を話す経験などもゼロでした。 高校で授業を受けるALT(外国人英語講師)とは友達感覚でふざけてあいさつをする程度で英会話などは全く交わしたことなどないそうです。 そのような状態のKKさんに受験を成功させるために必要なメニューはかなり厳しいものでしたが、決してできないものではないと思います。 しかし、KKさんはどうも集中できないし、やる気もなかなか持続できないそうです。

自習のスケジュールもどんどん遅れていっています。 今は大学受験に最低限必要な英単語を、レッスン以外の時間に毎日の自習で無理矢理でも暗記してもらうことを指導しているのですが、なかなかこれを約束通りにこなせないという状態が続いています。 それでも、もちろん総合的な単語力は、(以前と比べればですが)飛躍的に伸びているし、レッスンごとに練習している、英語を頭から読み下す練習の効果は出て来ていますね。 最近では左から右に読み下すことに慣れて来ているのがわかりますよ。 その成果で前回の模試では、リスニングのスコアが以前の3倍になったそうです。 全く興味がないし、おもしろいとは思えないという英語を受験のために詰め込まなければならないというのは、本当にかわいそうですし、残念な状況ですが、KKさんのレッスンに対する姿勢は最初の頃とは明らかに違って来ています。 願わくば大学に入学することに成功して、高校とは全く違うもっと広い世界で、KKさんの適性にぴったりの何かを見つけて、その才能を発揮できるようになるといいですね。 レッスンの合間のふとした息抜きの雑談で、KKさんの好きなことの話をする時の笑顔は最高ですしね。 とても素晴らしい感性をもっている人ですから、是非希望する未来をつかんでほしいです。 私の生徒さん達のなかでも最も不利で、最も苦しい逆境を闘っているKKさんですが、私は全力で応援していきますからいくらでも頼ってくださいね。 今は苦しいですが、全力で勉強しましょう。